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生理学実験(ウェット)と、数理モデルによるin silico解析(ドライ)を統合した新たな学問、“システム生理学”を開拓しています。
 

研究室紹介

生命現象は、時間的・空間的に数多くの要素が相互作用して起こります。細胞ひとつをとってもその構成要素はさまざまです。これらの相互作用を頭の中だけで理解するのはとても困難で、実験ですべてが解明できるとは限りません。私たちの研究室では、生理学実験の結果をもとに、細胞を構成するひとつひとつの要素について数理モデルを構築し、それらを組み合わせてコンピュータ上で「仮想細胞」をつくっています。コンピュータ能力を活用した仮想細胞モデルのシミュレーション解析と分子を基盤とする生理学実験を組み合わせた独自のアプローチによって、心筋細胞の興奮・収縮連関や、シグナル伝達機構、ペースメーカー細胞の自動能発生機序の解明を行ってきました。最近ではこの技術を応用して、リンパ球細胞の数理モデル化にも成功し、これまで知られていなかった新しい分子がBリンパ球細胞の免疫応答に大きな役割をはたすことを発見しました。現在は、分子、細胞レベルにとどまらず、臓器、個体レベルに視点を広げ、生理学実験(ウェット)と数理モデルによるin silico解析(ドライ)を統合した「システム生理学」をさらに推し進め、複雑な生命現象を論理的かつ定量的に理解し、生体機能の新しい制御法を見つけることを目指しています